患者さんからの来院までの経過
平成15年頃より右膝に痛みが出始め整形外科医院に受診。レントゲンで変形性膝関節症と診断。鎮痛薬と湿布を処方され、筋力トレーニングをするように言われた。歩けなくなったら大変だと思い一生懸命に筋力トレーニングをしていたが徐々に痛みがひどくなり平成18年頃には左膝まで痛むようになってしまった。平成19年に痛みに耐えられず歩けなくなってきた為、総合病院受診。
手術を勧められ右膝の人工関節置換術を施行。手術施行後は右膝の痛み良くなったが左膝の痛みは続くため平成20年に左膝の人工関節置換術を施行。その後、しばらくは安静にしていた事もあってか両膝の痛みはあまり感じなかった。しかし徐々に日常生活を始めていった所、両膝の痛みが再発した為、手術をした総合病院に受診。「両膝は人工物になっており、レントゲン上は人工物には問題ない。なんで痛みがまた出てきたのかわからない、もうやりようがないので鎮痛薬などでごまかすしかない」などの説明を受けた。他に何か治療法がないかと思い平成21年に当院に受診。
他院での診断名:変形性膝関節症で両膝を手術で人工関節にしている。
他院での治療
鎮痛薬、ヒアルロン酸の関節内注射、筋力トレーニング等のリハビリ
平成19年に右膝人工関節置換術
平成20年に左膝人工関節置換術
望クリニックでの診断:仙腸関節を主とした関節の機能異常
来院時の症状:両膝関節の痛み。痛みは歩行時、特に階段昇降で辛い。痛みは温めると楽になるとの事だった。他に、元々腰痛、肩コリもある
来院後の経過、患者さんの自覚症状の経過
AKA-博田法初回:治療後、両膝の痛み軽くなった感じがあります。歩くときに足が軽いです。
3回目:両膝の痛みは治療後1週間くらい軽くなります。肩こり、腰痛も大分楽になります。
5回目:最近は痛み止めを飲まなくても日常生活を送れるようになってきました。
現在:その後、AKA-博田法を最初の半年間は2週間に1回の割合で行った。徐々にAKAへの反応が良くなり、痛みが改善されてきたので患者さんと相談し、現在1カ月に1回の割合でAKA-博田法を行っている。両膝の痛みは鎮痛薬を服用する必要なく、日常生活をおくれている。
考察:
AKA-博田法により、痛みが軽くなり手術後も痛みが再発された事よりこの症例の両膝痛の原因は仙腸関節を主とした関節の機能異常によるものが大きく両膝の変形による影響は少なかったと考えられます。おそらく、手術前にAKA-博田法を受けていれば手術は必要なかったのではないかと考えられます。しかし、この患者さんは2回も手術を受ける事になってしまいました。
このような事が起きてしまう1番の原因は、関節の機能異常は数ミリ程度の微細な異常であり、レントゲンやMRI等の画像にはあらわれないという事が挙げられます。その為、実は関節の機能異常が隠れている可能性があっても診断できず、どうしても目に見える変形を痛みの原因としてしまう傾向にあります。また、関節の機能異常が原因で膝の痛みが起きている場合、骨盤にある仙腸関節や脊柱の椎間関節、足関節など膝以外の関節に異常があり結果的に膝の痛みを起こす事が多いようです。普通は、膝が痛いのなら膝が悪いのだと思いがちですが実は違うのです。その為、骨盤の仙腸関節や脊柱の椎間関節や足関節の機能異常は診断され難く、また、膝の痛みがある方は、腰痛や肩こり等膝以外の症状がある方が多いのです。
現在の、整形外科では画像上には表れない関節の機能異常を診断する術はほとんどありません。その為、関節の機能異常を無視して手術をしてしまう事になってしまいこの患者さんの様に必要のない手術を受けてしまったという事が多々あります。このような事を防ぐために少なくとも手術の前に一度AKA-博田法で関節の機能異常についての診断をする必要があると当院では考えております。